浦添市、伊祖部落の北東に位置し、東西に延びる標高50〜70mの琉球石灰岩の
丘陵上に築かれたグスクである。眼下に沖縄最古の貿易港、牧港をはじめ宜野湾〜残波岬
南西には慶良間諸島を望む雄大な景観を呈し、要害の地になっている。
伝承によると伊祖グスクは、英祖王(1229〜1299年)の父祖代々の居城といわれ、
英祖王もこの城で生まれたという。
グスクの石積みは切石積みと野面積みの技法が用いられ、東北向きの城門付近から
本丸跡(現伊祖神社付近)にかけては切石積み、南西側の断崖上は野面積みとなっている。
英祖王は琉球で最初に王朝を築いた神の子の王統とされる天孫氏の末裔
伊祖城の恵祖世主の子で、舜天王統の義本王からの禅譲を受けて5代-90年にわたる
英祖王統を築いたとされる。